脳のはなし

2025年には認知症患者が5人に1人の割合に

2012年の厚生労働省の発表によると、認知症の患者数は約462万人で、65歳以上の高齢人口の15%でした。

それが、2017年版「高齢社会白書」(内閣府)によると、2020年には、認知症の患者数がさらに約600万人を超えて高齢人口の17.5%を占めるのではないかと推計されました。このまま認知症が増え続けると、団塊の世代が75歳を迎える2025年には、認知症有病率は高齢人口の20%を超え、5人に1人が認知症になると危惧されています。
認知症患者数にMCI(軽度認知障害)の人を含めるとかなりの割合になることが予想されます。

このままでは、団塊の世代を親にもつ30代後半から40代の働き盛り世帯が、認知症介護などの問題に直面することになるのです。ただし、この数値は認知症有病率が上昇した場合のもの。早くから予防対策をすることで、上昇数値を緩やかにすることは可能です。

2019年6月に発表された「認知症施策推進大網」の中でも、運動不足の改善、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病の予防で認知症の発症を遅らせる可能性を示唆しています。

これから、さらに認知症の予防に関するエビデンスや取り組みが国や自治体から発表されていくので、こうした情報にもアンテナを張り、正しい知識を持つことが大切です。
今から予防するために何をすべきか、親だけでなく、自分自身の問題として考えてみませんか。

65歳以上の認知症患者の推定者と推定有病率

出典)2017年度版「高齢社会白書」「高齢者の姿と取り巻く環境の現状と動向」(内閣府)

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