脳のはなし

認知症予防など健康のためには、1975年頃の日本食がお手本

日本は長寿国として知られています。その健康を保つ要因としてあげられるのが、米を主食とし、魚や野菜、大豆食品など栄養バランスのとれた日本食にあると言われています。

けれど日本食は健康食の代表と世界から注目される一方、近年、肉や乳製品などが増え食生活の欧米化が進んだことで生活習慣病が増え、本来の健康食としての役割が薄れているという一面もあります。

東北大学大学院農学研究科食品化学分野、都築毅准教授らのグループの2016年「健康的日本食の健康有益性を検証」の研究によって、1975年頃に食べられていた日本食が健康にいいということわかりました。

この研究は、1960年、1975年、1990年、2005年のそれぞれの年代ごとの食事をマウスに与え、どの頃の食事が健康的だったかを調べたものです。もっともリスクが低かったのが1975年頃の日本食で、肥満を抑制し、糖尿病や脂肪肝、認知症を予防し、寿命を伸ばすことが明らかになったのです。

1975年の食事を例にあげると、朝は米を中心として、一汁三菜でいろいろな食材を少しずつ食べていることです。調理法は、「煮る」「蒸す」「生」が多く、ついで「茹でる」「焼く」で、「揚げる」「炒める」は控えめ。大豆製品や魚介類、野菜、果物、海藻、キノコ類、緑茶を積極的に摂取し、卵や肉、乳製品は適量を食べていました。

1975年型日本食の献立例写真

写真資料出典)2016年「健康的な日本食の健康有益性を検証」(東北大学大学院農学研究科)

肉中心の欧米スタイルの食事の人は、魚介類や野菜、豆類、海藻、キノコ類などを取り入れ、肉や乳製品が多ければ適度な量に減らすなどしてはいかがでしょう。

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