脳のはなし

脳を活性化させる書写の効果

脳の前頭前野を活発にさせる方法には、人とのコミュニケーション、料理やものづくりなど手指を使ってものをつくること、そして読み(音読)・書き・計算などがあります。中でも読み(音読)・書き・計算を毎日、短時間集中して行うと脳機能を向上させることが東北大学加齢医学研究所の研究でもわかっています。今回は、漢字などを書く書写の効果をご紹介しましょう。

漢字を書写している時の脳は、手を動かすように命令する運動野、場所や位置関係を教える頭頂連合野、文字の知識がしまわれている下側頭回、左右の前頭前野などが広範囲に渡って活発に働いています。目的を持って動かすということが重要で、クルミなどを使って手指を動かすような目的のない動作では、前頭前野はあまり働かないのだそう。

書写する題材は、与謝野晶子や正岡子規、石川啄木、小林一茶などの短歌や俳句など短い文章がオススメです。
例えば、まず「めでたさも 中くらいなり おらが春」と、小林一茶の俳句を声に出して読みます。次に書き順などに気をつけながら句を書きます。市販の書写ドリルを使う場合は、なぞり書きの後にお手本を見ながら、その句を書き写します。書写はできるだけ同じ時間に行い、1日2つくらいを目安に俳句や短歌を書き写しましょう。

小林一茶の句

毎日続けることで脳を刺激するだけでなく、書き順に気をつけながら句を書くことで美文字の練習にも役立ち一石二鳥です。出勤やリモートワーク前に書写を取り入れて、脳を活性化してから仕事をスタートしてみませんか。

※ ご自身の脳についてもっと知りたい方は、川島隆太博士監修の「脳のはなし 6日間無料メール講座」の受講をおすすめします。

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