脳のはなし

空間認知能力とは? 鍛えるために!

地図を読んだり、車をうまく運転したり、飛んでくるボールをバットで打つなど、ものの距離感や上下左右を認知する能力を「空間認知力」といいます。

脳の「頭頂連合野」という部位が司る能力で、周囲の情報を集めて空間や時間を把握し、死角や聴覚などの感覚的な情報と合わせて認識する働きを行っています。空間認知力が高いと、設計や技術、工学や数学の分野に強くなるとも言われてため、一般的に言われている“理系脳”(注:理系脳、文系脳などという分類は存在しないというのが科学界の常識です)をつくるうえで欠かせない能力ともいえるわけです。

この空間認知力も、やはり加齢で衰えたり、使わないことで能力を低下させることが分かっていますが、逆もまたしかりで、鍛えることで向上させることが可能です。

たとえば、最近はスマホで地図がすぐに調べることができますが、その地図を一度頭に入れてから、頭の中で行きたい場所にナビゲーションしてみるのもよいトレーニングです。脳内で位置や方向を再現し、書き出すには空間認知力をフル稼働させる必要があるからです。

慣れてきたら、それを立体的に思い浮かべたり、距離感を正確に再現するなど、より正確性を高めるとさらに難易度が上がっておススメです。

また、パズルをやるのもおすすめです。絵柄を見ながら仕上がりを予想して、はめ込む方向や位置を吟味することは、空間認知力が必須。楽しみながらトレーニングするには、ジグソーパズルがよいでしょう。徐々にピースの数を増やしていくと効果的な脳トレになります。

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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