脳のはなし

腸活が脳のアンチエイジングになる!?

乳酸菌飲料が様々な健康効果に役立つことで、昨今話題になっています。安眠やストレスの緩和など、いろいろな効果を期待して、摂取を習慣にしている人も少なくありません。

そして、最近の研究では、乳酸菌が脳の認知機能を改善することも分かってきました。

順天堂大学大学院医学研究科ジェロントロジー研究センターが行った研究では、ビフィズス菌を摂取することで、軽度認知症障害(MCI)患者の認知機能の改善に加え、さらに脳萎縮の進行を抑制することも確認されました。

また、認知機能スコアと腸内フローラの関係を調べたところ、認知機能がより低い患者のビフィズス菌の占有率が低いことも判明しました。

ビフィズス菌は、加齢とともに減少することが知られています。研究チームは「脳腸相関の観点から、プロバイオティクスによる認知機能改善、脳萎縮進行予防の可能性が示された」と語っています。

ビフィズス菌は人の腸内でさまざまなよい働きをしてくれる代表的な善玉菌です。サプリメントや乳酸菌飲料、ヨーグルトでとるほか、ビフィズス菌を増やす効果のある食物繊維やオリゴ糖、発酵食品などを野菜や果物から十分に摂取することが、腸内のビフィズス菌を育てることにつながります。偏食を避け、それらをバランスよく食事からとる習慣が、脳のアンチエイジングにつながることでしょう。

参考)https://content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad220148

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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