脳のはなし

よく転ぶ&フラフラ歩きは認知症の先触れ!?

歩いているとき、右に左にフラフラしてしまう。段差もないのに転んだり、片足で靴下を履くことができなくなってきた…。

そんな体の衰えは、筋力の低下や運動不足などのほか、脳の認知機能の衰えからきている可能性も。アルツハイマー型認知症は認知機能だけでなく、バランスをとったり、歩行したりといった運動機能にも障害を起こすことが分かっているのです。特に、運動機能障害は「MCI(軽度認知機能障害)」から始まることが指摘されています。

筑波大学の研究によると、バランス障害についてはMCI患者よりもアルツハイマー型認知症患者に顕著に起こり、両方の患者に共通して、認知機能障害がより重いほどバランス機能も悪くなることが判明しました。

研究者は「バランス障害が、MCIからアルツハイマー型認知症への進行を評価する目安になりうる」と語っています。

片足立ちを何秒キープできるか。早歩きでまっすぐに進めるか。つま先立ちで姿勢を維持できるか。

日ごろから、そんな自分の体のバランスチェックをすることで、現状の認知機能を確認することにつながります。毎日やれば、その変化も分かりやすくなるでしょう。ぜひ行ってみてください。

参考)https://www.tsukuba.ac.jp/journal/pdf/p20220823150000.pdf(PDF)

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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