脳のはなし

「二度寝」は脳にいいか、悪いか?

朝、アラームで目を覚ましたが、どうもまだ寝たりなくて「あと5分だけ…」とスヌーズボタンをオンする…。そんな二度寝の習慣がついている人は、少なくないでしょう。
実際に、450名の労働者を対象にしたノートルダム大学の調査によると、およそ半数の人が二度寝をしているという結果でした。男性よりも女性、朝型よりも夜型、一日の歩数が少ない人が、二度寝をする傾向が高いことも分かりました。

同研究では二度寝をする傾向が高いほど、カフェインの消費量が比較的多く、睡眠の質が下がり、疲れを感じていることも判明。
研究者は「自然な目覚めの場合、脳は目覚める直前にストレスホルモンである“コルチゾール”を増加させ、ストレス反応を起こします。それが、スッキリとした目覚めにつながる。ところが、睡眠時間が十分ではなく、アラームで覚醒する場合は、自然な睡眠サイクルを乱すことになる。脳が覚醒状態にないのに不自然な目覚めを起こすことで、全身の倦怠感や頭がぼんやりする感覚につながる可能性がある」と語っています。

要は、十分に睡眠時間を確保すれば、自然な目覚めが得られ、スッキリと覚醒できるということ。当然ながら二度寝をすることなく、朝からしゃっきりと働く脳で1日のスタートを切ることができます。

スヌーズで10分、20分…と二度寝をしている場合は、30分早く床に就くことから始める。それでも二度寝をするなら、まだ睡眠が足りていないということなので、40分、50分と増やしてみる。それが、脳のパフォーマンスアップにつながります。

参考:https://academic.oup.com/sleep/article/45/10/zsac184/6661272?login=false

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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