脳のはなし

作動記憶力は、より多くの情報を脳内にとどめておく訓練が有効

学生や社会人の頃は、テストや仕事など覚えることがたくさんあります。とくに学生時代は、勉強やテストのために毎日のように知識を詰め込んでいました。けれども歳を重ねると、テストや覚えることも少なくなりますから、記憶をとどめておく脳の作業領域はどんどん狭くなり、作動記憶力は低下していきます。

では、脳の作動記憶力を高め作業領域を広げるには、具体的にどのようなトレーニングをすると効果的なのでしょう。

作業領域を広げるためには、文字や数字などの「記号」を一時的に記憶するトレーニングを繰り返し行うことです。
例えば、「うさぎ、うし、ひつじ、ねずみ、とら」といった動物の名前を決められた時間内に覚えて暗唱する方法があります。

また、nバック課題という方法もあります。「1、6、8、3、7、4、2、9」とランダムに並んだ数字を覚え、n個前(nバック)の数字を答えます。「3」の1バックは「8」というように、1個前にある数字を答えます。2バック、3バックと難易度を上げて作動記憶力を鍛えることができます。

このように一時的に記憶することに特化したトレーニングを毎日行うことで、作業領域を広げ、作動記憶力をアップさせるのです。
知識を一時的に詰め込んでも、脳に定着しないし効果はないと思われがちですが、作動記憶力を高めには、どれだけたくさんの情報を一時的に脳内にとどめておけるかというトレーニングこそが有効なのです。

作動記憶力のトレーニングは、脳の回転速度のトレーニングよりも効果が出やすいことがわかっています。作動記憶力は、毎日トレーニングすることでアップするので、作業領域が広くなったことをより実感できるはずです。

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