
【合格脳にするための基礎知識②】
合格脳は「活性化→鍛える」の2段階で育てる
前回、「高速ネットワークを搭載した脳」が、受験に合格するための最大の武器になるというお話をしました。
課題が与えられた時、無数にある脳細胞が一気に発火して、情報を短時間のうちに大量に、高速にやりとりできる。そんな高速ネットワークを獲得できれば、記憶力や理解力、読解力、思考力、創造力が一気にレベルアップできるというお話でしたね。
この脳の高速ネットワークはどうやれば手に入れられるのかというと、「脳を活性化して鍛える」こと。
「活性化」とは、脳内の血流を一気に増やすことです。それが、スポーツでいう「ウォーミングアップ」になり、その後の働きがよくなるように整えてくれます。
そして、脳を活性化させたうえで、「鍛える」こと。ストレッチだけで筋肉が育たないのと同じように、脳も課題をこなすだけでは高速に働くようにはなれません。活性化させたうえで、一気に鍛え上げることが大切なのです。
つまり「活性化→鍛える」という2段階を行うこと。これが、高速ネットワークを効果的に、確実に育てるための「脳トレ」になります。
私のこれまで研究によると、「3+2」「4×5」といった簡単な計算を全力で速く行うことは、脳を最高に活性化させることが分かっています。難しい問題ではそこまで活性化しません。「簡単な計算を高速にやる」。これが非常に効果的なのです。
また、「単純な単語や記号を短時間でできるだけたくさん覚えること」、「文章をなるべく早く音読すること」なども、同じ効果があることが分かっています。
脳は、単純な数字や記号を扱うことで活性化され、そしてそれを「全力で速く処理する」ことでメキメキと鍛え上がっていく。
これが、脳に高速ネットワークを搭載する、最も効果的な方法なのです。