2025.03.04
「会話中に目が合わない」理由は脳のしくみにあった!?
私たちは会話をしているとき、相手の視線や態度から、その人の感情や関心を推し量ろうとすることがよくあります。特に、会話中に相手が目をそらすと、「自分の話に興味がないのではないか」「自分に対して好意的でないのではないか」と不安になることもあるでしょう。

しかし、最新の研究によれば、会話中に目をそらす行為は必ずしも否定的な感情や無関心を示すものではないことが示されています。
京都大学から発表された、アイコンタクトが脳の言語処理に及ぼす影響について調べた研究によれば、会話中に目をそらすことは、相手が情報を処理し、適切な返答を考えるための自然な行動であることが明らかになりました。
本研究では、26人の参加者が「アイコンタクトをしている顔」と「視線をそらしている顔」のアニメーションを見つめながら、ある単語に関連する別の単語を考えるという作業を行いました。例えば、「ナイフ」という名詞に対して「切る」「刺す」といった関連する言葉が挙げられます。
結果、「アイコンタクトをしている顔」を見た時のほうが、単語を考えるのに時間がかかることが確認されました。つまり、相手と目を合わせると、言語処理に影響が出ることが判明したことになります。
その理由について、研究者は「アイコンタクトの維持と言語処理が同じ認知能力を必要とするためではないか」と示唆しています。
私たちは、視線の接触が多いほど関心や好意を示すと考えがちですが、実は相手が目をそらしているのは、話の内容を集中して処理している…つまり、理解を深めようとしているサインである可能性もあるということですね。
「話し中に目が合わない人は信用できない」というのは、脳の処理の仕組みを考えると、必ずしも正解とはいえないようです。
参考)
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0010027716302360?via%3Dihub
川島隆太
株式会社NeU取締役 CBSO、脳科学研究者
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