脳のはなし

脳を本気にさせる「時間管理法」

「どうもやる気が出ない…」「仕事が遅くて終わらないタスクがどんどんたまっていく!」。そんな悩みを持つビジネスパーソンは多いことでしょう。
自分のイメージ通りに仕事を終わらせ、どんどん処理することができれば、生産性も高まりますが、なかなかそうはいかないのが現実でしょう。

なぜ、仕事が予定通りに終わらないのか。なぜ、仕事が早く処理できないのか。それは、仕事を全力で速く処理していないからです。

「そんなのわかっている!当たり前だ!」というのは、ちょっと待ってください。

例えば、一つのタスクを始める前に、その制限時間を決めているでしょうか? 何となく初めて、終わるまでやる……という方がほとんどかと思います。それでは「仕事を速く処理する」ことは不可能です。なぜなら、脳は「速く処理する」というスイッチを入れることで、はじめて本気を出す性質があるからです。

例えば「3+2」「5+4」などのごく簡単な計算をするとしましょう。これを、正誤を気にしながらひとつひとつ丁寧に行っても、脳は活性化しません。
しかし、「できる限り速く」行うと、脳内の血流は一気に増え、活性化状態になることが分かっています。脳を本気にさせるためには、「できる限り速く処理する」というスイッチが必要なのです。

そのため、ひとつのタスクを速く終わらせるためには、できる限り速く行ってどれぐらいかかるか最初にあたりをつけ、「15分以内に終わらせる」などの制限時間を設けることです。

できればタイマーを用意して実際に時間を計り、終わるまで「できる限り速く」処理することを意識して行いましょう。このとき、できる限りタスクは細分化して、長くても45分以内に設定できるようにするといいでしょう。それ以上になると、「できる限り速く」できる集中力の維持が難しくなります。

一つのタスクが終わったら5分程度、終わった仕事を見直したり、休憩したり、次のタスクの準備をして、また時間制限を設定してスピード処理をすることを繰り返します。すると、どんどん脳がスピードに乗って、仕事を処理するスピードも増していく実感が得られるでしょう。

仕事は漫然と行わず、時間制限の中で、全力で速く行う。そんな「時間管理法」をぜひ試してみてください。

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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