脳のはなし

気づきにくい認知症予備軍MCIは65歳以上の4人に1人

昨今、ガンよりも「なりたくない病気」といわれているのが認知症です。ただ、認知症はある日突然発症するわけではなく、徐々に進行していきます。

この、認知機能が年齢相応よりも低下しだした健常と認知症の境目の時期を、軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment:MCI)といいます。記憶、決定、理由づけ、実行などの認知機能のうちの1つに問題が生じ始めているものの、日常生活には支障がないのがMCIなのです。

MCIは認知症予備軍とも呼ばれ、適切な治療や予防をしなければ認知症になる確率が非常に高い状態。そのため、この段階で進行をとめるための予防や生活習慣の改善が大事になるのです。

MCIかどうかは、以下の5つの定義に当てはまるかどうかで現在、確認されています。
MCIの段階で診断することができると、早期の予防だけでなく、認知症になってからよりも患者本人が病気についてしっかりと理解できる点もメリットといえます。

MCI 5つの定義
1、記憶障害の訴えが本人または家族から認められている
2、日常生活の動作は正常だ
3、全般的な認知機能は正常だ
4、年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する
5、認知症ではない
認知症高齢者数
出典:認知症対策総合研究事業「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」(2013年報告)及び『「認知症高齢者の日常生活自立度」II以上の高齢者数について』(2014年公表)を引用

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