脳のはなし

「10分間のゆるトレ」で記憶力がアップ!

運動が体にも脳にもよいことは、多くの人が知っていることでしょう。ところが、なかなか運動習慣を根付かせることは難しく、その理由の上位にくるのが「時間がない」というものです。仕事に、家庭に忙しい働き盛り世代、育児世代にとっては、運動のために毎日、数時間の時間を確保することは難しいという現実があります。

ところが、脳を活性化させるという目的においては、たった10分の運動でよいことが、最近の研究で明らかになりました。

カリフォルニア大学と筑波大学の共同研究チームの発表によると、21人の大学生に固定自転車を10分間、最大心拍数が30%以上上昇しない程度にゆっくりとこいでもらった後に記憶テストをしたところ、運動直後に点数が優位によくなることが判明したのです。さらに分かったことが、運動中の被験者たちの脳を測定したところ、記憶に関連する「海馬」が目立って活性化していることが分かりました。

ちなみに、速歩きをしたときの最大心拍数は50%ほど上昇するため、非常にゆるい運動で結果が出たということになります。

「最近、物覚えが悪くなった…」というときや、試験勉強の前には、自転車を10分間、ゆっくりと走らせて記憶力の活性化を試みてください。

参考:https://soyalab.taiiku.tsukuba.ac.jp/data/suwabe.pdf(PDF)

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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