脳のはなし

アイデアに煮詰まったときには「仮眠」で創造性をアップ!

「新しいアイデアがまったく出てこない…」
新提案の企画書を書いたり、新商品アイデアを考えなくてはいけないときに、そんな状態に陥ったときには、机の前で頭を抱えているよりも、横になって仮眠をする。そうすることで、創造性が高まることが、昨今の研究で明らかになりました。

アメリカ・マサチューセッツ工科大学の研究チームは、入眠段階にある脳が、創造的なアイデアを生み出すのに理想的な状態となる可能性があることを発見しました。

研究は、49名の参加者に45分間の実験実施中、覚醒から睡眠の段階を自動的に検出できる生理学的センサーを装着することで行われました。そして、あるグループには夢に特定の内容を誘導するための音声を配信し、参加者は覚醒後に夢の内容を報告してもらう形で行われました。睡眠のあと、参加者は特定のテーマを与えられ、それにもとづいた創造的な物語を書くように指示されました。

結果、睡眠をとったグループは、とらなかったグループよりも創造性が78%もアップし、さらに、夢を見た回数が多いほどより多くの物語を考えることができたのです。

浅い睡眠状態が、最も創造力を発揮させることになるなら、煮詰まったときはいっそ横になって仮眠をとってみる。そして、入眠前には考えだしたいアイデアについてぼんやりと考えを巡らせる。そんなちょっとした休憩スタイルが、煮詰まったアイデアの突破口になるかもしれません。

参考):https://www.nature.com/articles/s41598-023-31361-w

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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