脳のはなし

「生活が楽しい」という気持ちが認知症リスクを低くする!

誰もがなりたくない病気ナンバーワンといえば、認知症でしょう。現在、認知症については世界中で多くの研究が行われており、加齢のほかに健康状態や生活習慣、経済状態などとの関連があることが分かってきました。

そして昨今行われた国内の大規模調査によって、「生活を楽しんでいる」という意識が高いと、認知症リスクが低くなることも判明しました。

順天堂大学が行った研究では、1990年から3万9000人を対象に調査を開始、そのうち、2006年から2016年までの期間に認知症と診断された4642人のデータが解析されました。
結果、生活を楽しんでいる意識が低い人と比べて、認知症リスクが中程度の人では25%、高い人では32%低いことが確認されたのです。

庭仕事を日々の楽しみにしたり、趣味のサークルで気の合う仲間とおしゃべりしたり。かと思えば、一日、家にこもってテレビをつけっぱなしで話す相手も特になし。仕事をリタイアした後、どんな生活が心身ともに健康でいられるかというと、前者であることは容易に想像できます。それがこのほど、科学的な調査によって、明らかになったということです。

 「そうはいっても…時間もお金もないから生活を楽しむなんて難しい…」と心配する必要はありません。なにも、誰もが海外旅行や山登りなど、ハードルの高いことに楽しみを見出すものではないからです。

美味しいお茶を入れること。大好きな作家の新刊を手にすること。新しい料理に挑戦すること。それぞれの楽しさを、生活の中で丁寧に探すことをおすすめします。

参考:https://www.juntendo.ac.jp/news/16198.html

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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