脳のはなし

40代からの血圧に注意!放置すると認知症の原因に

2015年の厚生労働省の発表によると、高血圧症の総患者数は1010万8000人、性別に見ると男性が約445万人、女性が約567万人です。

40代になると、「血圧が高い・低い」といった話題が会話に上ることも増えてきます。50代はなおさらです。高血圧とは、収縮期の血圧が140㎜Hg、拡張期の血圧が90㎜Hg(家庭血圧は135㎜Hg、拡張期の血圧が85㎜Hg)を超えて高くなること。年齢が高くなればなるほど、高血圧の人の割合は増えていきます。

一般的に、高血圧になると脳梗塞や脳出血、心筋梗塞を発症するリスクが高いとされていますが、最近の研究では、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が認知症の要因になるといわれています。

福岡県の久山町研究では、中年期の高血圧の人は、正常な人と比べ2.4〜10.1倍も血管性認知症の発症のリスクが高いという報告もあります。原因は、高血圧により動脈硬化など血管の障害が起こるからです。脳の血管は、他の部位の血管よりも傷つきやすいので高血圧になると出血しやすく、血管に障害が出ると脳細胞や神経細胞がダメージを受け、認知症を発症しやすくなるのです。

血圧が高い人は、生活習慣を改善し、血圧は140㎜Hg/90㎜Hg(家庭血圧は135㎜Hg/85㎜Hg)※未満を目安に保つことが、現在の健康管理としてだけでなく将来の認知症予防にとても大切といわれています。

グラフ)収縮期(最高)血圧が140㎜Hg以上の者の割合の推移(20歳以上)2008年〜2018年
出典:2018年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省)

高血圧の基準

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