脳のはなし

「噛む」ことで記憶力、集中力が増大する!?

大リーグを見ていると、試合中に選手がガムを噛んでいる様子をよく目にします。また、車を運転中に眠気対策にガムを噛む、という人も多いことでしょう。

これらのように、ガムを噛むことで「リラックスできる」「覚醒する」「集中力がアップする」などいろいろな説が一般に存在していますが、実際に、「ものを噛む」ことが脳へどんな影響を与えるかを科学的に明らかにしたのが、次の研究です。

放射線医学総合研究所と神奈川歯科大学が行った、ものを噛む「チューイング」と脳の活性を調べた共同研究によると、33名のボランティアに「チューイングあり」と「チューイングなし」の場合で作業記憶(得た情報を一時的に保つ能力)のテストを行ってもらったところ、「チューイングあり」のほうが、正解率が向上することが分かりました。

「チューイングが集中力を高め、ものを覚えようとするときの人の脳活動に影響を与えることが確認された」と同研究は示しています。

集中が必要な仕事をするときや、学習をするときには、ガムをデスクに用意しておくと、集中力、記憶力向上をサポートしてくれることが期待できます。「どうも今日は集中できないな…」というときには、ぜひお試しください。

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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