脳のはなし

「目標を立てる」は、脳若返りのクスリになる

元旦に今年一年の目標を立てたり、進学や就職、転職の時に新たにスキルアップや成績について中長期の目標を設定したり。何か新しいことをスタートするときに、目標を決めることはよくあります。実は、この「目標を設定する」ということが、脳に好影響を与えることはご存じでしょうか。

東北大学加齢医学研究所では、「加齢するたびに知的に成熟する」ことを「スマートエイジング」と称して理想としていますが、そのための条件として次の4つを定義しています。

  1. ① 脳を使う習慣
  2. ② 運動する習慣
  3. ③ バランスの取れた栄養
  4. ④ 社会に関わる生活習慣

しかし、残念ながらこの実現はなかなか難しく、特に仕事をリタイアした中高年男性ほど、生活が乱れたり、社会と疎遠になったりすることが多いといえます。実際に、2019年に内閣府が行った調査によると、40~64歳の引きこもり人口は約61万人と判明、約54万人だった15~39歳の若年層を大きく上回りました。

栄養が不足すればエネルギー不足になって何もやる気が出なくなります。運動どころか、外へ出る気力もなくなるでしょう。すると社会と関わることもなくなり、脳を使う機会がどんどん失われていく……という負のループに陥ります。

これを防ぐために、ぜひ、目標を日々設定することにチャレンジしてみてください。目標は「いついつまでにこれをする」といったように、できるだけ具体的に立てるのがコツです。

「朝、5分だけ百マス計算をする」「今日は図書館まで歩いていって、本を3冊借りる」「新しい料理を1日1つ、マスターする」「学生時代の友人に今月は3人連絡して、会食をする」といった具合です。

目標は紙に書き出して、達成できるまで繰り返し見ると、成功率が大幅にアップすることも分かっています。特に長期の目標はしばらくすると忘れてしまうので、書き出して、壁や、手帳の必ず1日1回は目にするページに貼っておくといいでしょう。

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