脳のはなし

笑う門には”脳に”福来る!?

「笑う門には福来る」というのは、いつも明るく朗らかに笑っているとおのずと幸せが訪れる…という意味のことわざですが、実は、実際に笑うことが脳にとっては素晴らしく良いことが起こることが、科学的に明らかとなりました。

2021年に発表された近畿大学、キリン中央研究所、吉本興業、静岡県浜松市の共同研究によって、そのことが明らかにされました。

45~65歳の男女25名に、「笑い」が生じる漫才動画と「笑い」が生じない漫才動画を鑑賞したのち、認知機能課題の試験を実施して比較したという研究です。結果、「笑い」が生じる漫才動画を鑑賞したときは、「笑い」が生じない動画鑑賞時よりも集中力を要する課題の解答速度が改善することが分かりました。

さらに、脳血流は2.7倍増加し、副交感神経活動の上昇やストレス反応も五分の一に抑制されることも確認されました。

笑うことによるストレス軽減についてはこれまで様々な研究で示されてきましたが、脳の血流増加や集中力アップについても科学的に検証されました。

「なんだか今日は仕事に集中できないな」というときや、ストレスフルな1日だったときには、笑えるコンテンツを見ながら大いに笑うことが、脳のパフォーマンスアップやケアにつながるかもしれません。

参考:https://www.kindai.ac.jp/news-pr/news-release/2021/11/034410.html

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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