脳のはなし

運動が苦手な人はエクサゲームで認知力をUP

運動は脳を活性化させ、認知症を予防する大切な生活習慣です。ジムでの筋トレやプール、ウォーキング、ジョギングなどを楽しむ人は少なくありません。
けれども、運動が苦手な人にとって、運動習慣を身につけることは簡単なことではないのではないでしょうか。

そうした人におすすめなのが、気軽に楽しめる「エクサゲーム」です。高齢者や若者に及ぼす影響や、効果が注目されています。

エクサゲームとは、家庭用ゲーム機を使って運動や身体活動を取り入れたゲームのこと。「Nintendo Switch」や「PlayStation」などのゲーム機で、体を動かすゲームを利用することができます。

科学的な検証例として、2018年にアメリカのユニオン大学の研究グループが、「エクサゲーム」に、軽度認知症(MCI)の発症リスクを抑えたり、遅らせたりする効果があることを発表しています。この研究では、エクサゲームに取り組んだ高齢者は、複数の作業を同時並行して行うマルチタスクと、意思決定を制御する実行機能が大幅に向上することが報告されています。

さらに、アメリカのジョージア大学の18歳から24歳の運動不足の参加者を対象に行われた研究では、エアロビクスに取り組んだグループより、エクサゲームのグループの方が運動をより楽しく過ごせていることが2023年に明らかになっています。

エクサゲームは習慣化することで、運動を続ける自信と意欲が高まり、他の運動に対しても積極的な気持ちを持つ傾向にあるということです。運動が苦手な人や、運動を習慣化するのが難しいという人は、運動が気軽に楽しめる「エクサゲーム」を取り入れてみるのもいいのではないでしょうか。

出典):アメリカ ユニオン大学  アメリカ ジョージア大学

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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