脳のはなし

超加工食品の過食は認知機能低下の原因に

ブラジルのサンパウロ大学医学部の研究グループが、超加工食品※を食べている人は、食べていない人に比べ、脳に悪影響を及ぼす可能性があることを2022年に医学誌『JAMA Neurology』で発表しました。

この研究は、ブラジル在住の平均年齢51.6歳の男女10,755人を対象に食生活と超加工食品の影響について8年間に渡り調査したもの 。超加工食品である、白パン、クッキー、マヨネーズ、フレーバーヨーグルト、マーガリン、ソーセージ、ハンバーガー、ハム、サラミ、ホットドッグ、シリアルバー、冷凍食品、炭酸飲料などの食品について調べました。

その結果、これらの食品を多く含む食事の摂取量が多いグループは、摂取量が少ないグループに比べて、認知機能の低下が28%速くなることが明らかになりました。

これらの結果から、超加工食品の摂取を制限することが、中年および高齢者の認知機能低下の軽減に関連している可能性があるのではないかと報告しています。

超加工食品は聞き慣れない言葉ですが、マーガリン、マヨネーズ、ソーセージ、冷凍食品など、私たちにとって身近な食材ばかりです。毎日の食事で超加工食品を摂る機会が多い人は、年齢を重ねると認知機能の低下が加速する可能性があるので、食材選びに注意しましょう。

※超加工食品とは、一般に、砂糖や塩、脂肪、人工着色料、防腐剤などの添加物や不健康な成分が多く含まれているもの。

出典:ブラジル サンパウロ大学医学部

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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