脳のはなし

記憶力、認知力を向上させる瞑想が脳トレになる!?

脳を鍛えるためには、できるだけ速く音読したり、簡単な計算を行うことが役立つことは、すでにさまざまな研究によって明らかになっています。さらに、最近ではそうした脳トレのほかにも、マインドフルネストレーニングの一つである「瞑想」が脳の構造に望ましい変化を及ぼすことも分かってきました。

ハーバード大学が2011年に発表した研究によると、8週間のマインドフルネストレーニングを行った25~50歳の被験者の脳を調べたところ、トレーニング後に脳の構造に変化が示されたことが分かりました。学習や記憶、感情コントロールやモノの見方に関与する脳領域の灰白質(脳の神経細胞が集まる領域)の濃度の増加が確認されたのです。

さらに、その濃度の変化は40歳以降でより顕著に現れることも判明しました。

つまり、マインドフルネスによる瞑想を習慣にすることで、脳の構造自体に変化を及ぼし、加齢による脳の劣化を防止してくれることが期待できるということです。

どうも最近、頭の働きが鈍くなった……と感じた時には、効果的な脳トレの一つとして、マインドフルネスの瞑想を取り入れてみてください。

参考:Britta K Hölzel,James Carmody,Mark Vangel,Christina Congleton,Sita M Yerramsetti,Tim Gard,Sara W Lazar,「Mindfulness practice leads to increases in regional brain gray matter density」,Psychiatry Res.2011 Jan 30;191(1):36-43.

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