脳のはなし

乗るだけで脳を活性化させる乗り物とは!?

昨今は、「音がうるさい」「危ない」といった理由から、年々、自動二輪の売り上げは下がり続けているそうです。2011年の国内販売台数は91.1万台だったのが、2020年は67.4万台と、20年で約10%強少なくなっています(経済産業省「生産動態統計」調べ)。

若いころはオートバイに乗っていたけれど、中高年になると自然と乗らなくなった…という人も少なくないでしょう。

しかし、実はオートバイは脳にとっては、よい脳トレになることが我々の研究で明らかになっています。

東北大学加齢医学研究所とヤマハ発動機の共同研究では、日常的にオートバイに乗ることで、脳の認知機能が向上したり、ストレスが軽減するといったポジティブな効果があることが分かりました。

現役ライダーと10年以上ブランクのある元ライダーの運転時の脳活動を比較したところ、現役ライダーは、より優位に脳活動が活性化、集中力が高まっていることが分かったのです。

実際に、記憶力や空間処理力などを調べるテストの得点も、現役ライダーのほうが高い点数を出すことも判明しました。

ちなみに、より快適で便利な乗り物と言える車の場合は、同じような脳の活性化は起きないことが分かっています。

ということは、オートバイよりも“より運転が大変な乗り物”といえる自転車でも、脳は活性化することが期待できるでしょう。「オートバイの免許がないから」と残念に思うことはありません。今日は便利で快適な車を降りて、免許があればオートバイ、ない場合には自転車でさっそうと外出してみてはいかがでしょうか。

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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